■【マイアミの夜の恐怖体験】アメリカで一番怖かった体験
今からもうずいぶんと前の事になりますが、私はアメリカの大学に留学していました。
留学先は東海岸のニュージャージー州でした。
大学2年の夏にアメリカ旅行
大学2年の20歳の時、夏休みになり、アメリカの大学の夏休みは大変長く、ほとんどの留学生が日本へ一時帰国するのですが、留学している間に少しでも多くのアメリカの都市を見て回りたいと思っていたので、一緒に留学していた日本人の友人女子3人とニュージャージー州から下の東海岸の都市をめぐって、最後は東海岸最南端のキーウェストまで行く計画を立てました。
主に日中に移動と観光をし、夜間は危ないので早めにホテルにチェックインして、朝に次の都市に出発するという旅行をしていてフロリダ州に入り、キーウェストまであと一歩の所でマイアミに泊まる事になりました。
少し危険な地域で宿泊することに
ホテルなども予約せず、行き当たりばったりで安いモーテルに泊まり歩くという貧乏旅をしていましたので、予定が遅れる事もしばしばあり、その時も、夜7時頃にはマイアミに到着していたのですが、なかなかホテルが見つからず少し危険な地域のモーテルにやっと部屋を取る事ができました。
運転手一人を残し、私と友人2人は荷物を下ろして先にホテルのカウンターでチェックインをしていました。
注射器を持った白人男性現る
残された友人がホテルの前のパーキングに車を駐車していた時の事です。フラフラと酔っ払いのような白人男性が車に近付いてきました。ヘラヘラ笑ってとても聞き取れないような英語をしゃべりながら車の方に近づいてきました。
よく見ると、その人の手には注射器が!ええええ!これってマズい状況なんじゃないの?!どうする?どうする?どうすればいい?ホテルの中にいた私たちはパニックになり、かと言って、外に出る勇気もなく、友人に、とにかく今は車から出ないで!と祈りながら見守るしかありませんでした。
その男は見るからに、麻薬中毒で足元もおぼつかない様子だったので、全速力で逃げればたぶん逃げ切れるかも、いや、でも車から出ない方がいい、いなくなるまでそこにいて!と半ばパニックになりながらも頭の中でぐるぐると色々な事を考えていました。
友人の冷静な対応でやり過ごす
そんな私たちをよそに、運転手の友人が、何事もなかったかのように、その人には目もくれず車を停め、落ち着いた様子でホテルのカウンターに入ってきました。男は何やら叫んでいましたが、ホテルの中にまで入ってくる事はなく、友人は無事でした。
私は足がぶるぶると震えていましたが、友人は、ああいう時は慌てたり必要以上に意識してはダメなんだと落ち着いた様子で話していて、とにもかくにも、本当に何事もなくてよかったとほっと胸をなでおろしました。
アメリカには4年間いましたが、後にも先にもあれが一番怖い出来事でした。はやり、どんな理由があっても、危険な地域には絶対に足を踏み入れてはいけない、という事が身に染みてわかった出来事でした。