■【インド観光　体験談】大学時代に1月半に及ぶ長期間ぶらり一人旅

暇を持て余していた大学時代のある日、時間がある今のうちに1人で長期間かけて外国を旅行したいなとふと思いつきました。アジアの発展途上国なら低予算で長期間滞在できること分かり大学の図書館でガイドブックや旅行者のブログなどを調べて候補地を絞っていると、１国だけぶっ飛んだ体験話が多い国がありました。

■詐欺やスリの多い国？インドに惹かれてゆく

旅行者の体験談やブログの多くに「インドは詐欺師だらけ」「変なところに連れてかれそうになった」「荷物を盗まれた」など危ない目にあっている体験談がたくさん書かれていました。旅行者のバイブル「地球の歩き方」でさえ上記の被害が多発しているので気を付けるようにという注意書きがあるほどでした。

大学で単調な日々を送っていたわたしは「世の中にはこんな場所があるのか」と驚きました。その日以降インド旅行の小説や旅行記を読み漁るようになり、調べれば調べるほどインドの非日常さに惹かれていきました。とにかく行ってみて確かめてみるしかないと思い、なんとかバイト代を貯めて次の長期休みにインドに行くことになりました。

■インドの玄関は成田空港より先進的？

成田空港からマニラ経由の乗り継ぎ便を利用して約15時間、ついにインドのニューデリー空港に到着しました。ニューデリーの空港はとても先進的で清潔で、小説に書いてあったようなインドの雑多で小汚い雰囲気を期待していたわたしは拍子抜けしました。

始めて訪れた地に興奮しつつもこんなものかと少し冷めた気持ちで、これまた先進的な市街地行きの電車に乗り込みニューデリー駅を目指しました。しかし本当のインドはその先に待っていたのです。

■とにかく人、人、人で混沌の国インド

ニューデリー駅の到着すると小奇麗なホームが現れました。どうやら地下のホームに到着したみたいです。始発の電車だったので駅構内は人通りが少なく静まり返っていました。右も左も分かりませんでしたが、安宿が沢山あるメインバザールを目指さして地上に向かいました。

そして地上に上がった瞬間、目の前にインドの光景が現れました。まだ朝の6時前で日が昇っていなかったので暗くてよく見えなかったのですが、人で溢れかえっているのだけは分かりました。とにかく凄い人の数です。

オートリキシャーのクラクションが至る所で鳴り響いていて砂埃と排気ガスとカレーのスパイスが混ざったような独特な匂いがしました。状況をうまく把握できていませんでしたが「インドに来たんだ」という実感が沸いてきたこの瞬間は思い出すと今でも気分が高揚します。

暗すぎて目的地の宿がどこか分からなかったので適当なリキシャに乗ったら全く違う場所に連れていかれて早速インドの洗礼を受けましたが何とか宿にたどり着くことができました。
地下鉄の出入口は安宿街のメインバザールとは反対側にあるので、リキシャや話しかけてくる人に惑わされず駅のプラットホームを渡って反対側の入り口に向かってください。

■1か月半にわたるインドの旅は無事終了、事前に情報収集をして旅行しましょう

その後1か月半インドを北から南まで旅して大きなトラブルなく帰国しました。小説や旅行記に書いてあったような危ない目に巻き込まれることはありませんでしたが、出会った旅行者たちの中にはそういった目にあったという方が1人、2人ではなく沢山いました。

悪いインド人の手口は面白いぐらい旅行記や体験談に書かれているやり方と同じなので、情報をしっかり入れてから旅行すると被害にあうリスクを各段に下げることができると思います。

しかし旅行者と交流したくて見返り無く善意で近づいてくるインド人が沢山いるのも事実です。「こいつはわたしを狙っているな」と思って拒絶していたら実は凄くいい人だったということもありました。

ですので過激な被害談を読んであまり過剰に拒否しすぎず、まずは相手の話を聞いてみるのもいいと思います。即席で英会話ができて勉強になりますし、人を見る目が養えてきます。ガイドブックには載っていない思わぬ（珍）体験ができて一生の思い出ができるかもしれませんよ。