■【メキシコで強盗未遂を体験】九死に一生。電車からの脱出劇
これは4年前の冬に大学の卒業旅行で友人と二人でメキシコに行った時の話です。
■女子二人でメキシコシティへ観光に
友人と私は世界史が好きだったこともあり、また社会人になってしまうとまとまった時間が取れなくなると思い、時間がかかる場所で歴史ある街に行こうとメキシコシティへ観光に訪れました。旅行前よりメキシコシティの治安があまり良くないことは聞いていたこと、また女子二人の旅であったことから入念な防犯対策をして街を歩いていました。しかしやはり被害に遭ってしまったのです。
メキシコシティは歩いていける箇所にいくつもの観光地があり、初めての土地に興奮していた私たちは朝から歩いて遺跡や建造物を見て回っていました。ところが、ガイドブックに載っていた博物館に行くには徒歩では少しかかりそうだったため、私たちは地下鉄で近くの駅まで行くことにしました。
私は元々海外に住んでいた経験もあり、またこの旅行の前にもアジアやアメリカ、ヨーロッパ等数多くの国への旅行を経験していたため海外で地下鉄に乗ることにも抵抗はありませんでした。しかしながら地下鉄を待つホームでは既に私たちは目をつけられてしまっていたのです。
■電車から転げ落ちるように脱出し九死に一生を得ました
私たちの後ろには私たち以外にも他に電車を待つ人たちが何人か並んでおり、電車が来ると同時にその人たちに押されるようにして電車に乗りました。電車内は非常に混雑していたので警戒をしたのですが、時は既に遅し、後ろから押し込んだ人たちはホームにいた時に私たちに強盗を働こうと決めていたようだったのです。
電車のドアが閉まり動き出すとグルになっていたその男たちは私と友人の間に割り込み、それぞれを何人かで囲むようにしてズボンのポケットに手を入れてきて貴重品を取ろうし始めました。狙われたことに気づいた私たちは目的地までこの車両に乗ることはできないと判断、すぐに次の駅で降りることにしました。
幸いにも現地のメキシコ人には日本語は通じないため、私と友人は日本語で状況を伝え合い、何とか次の駅に着くまでの辛抱、と貴重品を守りつつ耐えていました。駅に着いた時には獲物を逃すまいとその犯人グループの男たちは私たちを降ろさせないように妨害してきましたが何とか転げ落ちるように車両の外に放り出され、九死に一生を得ました。
幸運なことに何も盗まれたものはなく、その後はタクシーを使用して目的地の博物館へたどり着きましたが、日本でも遭ったことのない強盗未遂に改めて防犯の重要性を感じた旅となりました。
